バックアップといえば PC に入っているファイルをバックアップすることをイメージするかもしれません。
しかし、データは PC だけでなくクラウドにも置く場合が多くなってきました。
つまり、クラウドのデータもバックアップしておかないと、もしそれを失った時にビジネスを継続できなくなっていまいます。
クラウドに保存しているデータは、2種類に分類できます。
自分でホスティングしているデータ
ひとつめは、レンタルサーバーなどに自分でシステムを組んで、データを保存・公開しているものです。
具体的には、ホームページやブログのデータです。
例えば、WordPress で管理しているテキストコンテンツ、画像コンテンツ、各種プラグインやウィジェットの設定、カスタマイズした CSS などです。
WordPress を使っていなくても、静的な HTML ファイルや、cgi スクリプトなど。
WordPress には、バックアップを自動で定期的に実行してくれるプラグインがあり、バックアップを自動化できます。
しかし、自分で FTP 経由でファイルをアップロードして作成しているホームページでは、バックアップの仕組みを自分で作っておかなければなりません。
ここで挙げたデータをを失っても速やかに復旧できるか、想像を巡らしてみましょう。
クラウドサービスのデータ
もうひとつは、クラウドサービスで管理しているデータです。
例えば、Gmail に入っているメール、カレンダーの予定情報、連絡先情報、Evernote のデータ、Todoist などタスク管理ツールで管理しているタスク、MF クラウド会計など会計ツールで管理している財務データなどなど。
クラウドサービスは、データのエクスポート機能を準備しているものも多いですが、手動で行う必要があるため、定期的に実施するのは面倒です。
そのため、バックアップの仕組みをきちんと回せていない人も多いでしょう。
できればプログラミングなどで自動化するのがよいですが、難しいようであれば、定期的に手動でエクスポートする手順を整え、実行を促すトリガーをカレンダーやタスク管理で自動化しておきましょう。
クラウドならではのデータの失い方
PC のファイルは、HDD のクラッシュなどハードウェアの故障で失う場合が多いです。
一方、クラウドのデータは分散して保存され、バックアップもサービス側で行われていることでしょう。
クラウドのデータはハードウェアの故障に対応できていると考えることができます。
では、バックアップは不要かというと、そうではありません。
サービス側はハードウェアの故障に対応できているかもしれませんが、ユーザーとして怖いのはサービスにログインできなくなること。
データは保存されていても、ログインできなくなると結果的にデータを取り出すことはできなくなってしまいます。
ログインできなくなる事態はサービス側の都合で行われる場合もあります。
例えば、
- 利用規約に違反したと判定された(自分は違反しているつもりはなくても)
- セキュリティ的な脆弱性が発見されサービスを一時停止する
など。
こういったことは予見できません。
「後悔先に立たず」にならないように備えておきましょう。