「DXセレクション2024」グランプリ企業から学ぶDXを推進するための戦略

2024年3月19日にDXセレクション2024表彰式が開催されました。

「DXセレクション」とは、中堅・中小企業等のモデルケースとなるような優良事例を選定する経済産業省の取り組みです。

DXセレクション2024表彰式の様子は、YouTubeでもアーカイブとして公開されています。

この記事では、DXセレクション2024表彰式の2時間16分の動画から、グランプリを受賞した浜松倉庫株式会社のDXの取り組みの発表を取り上げ、参考になる事例をご紹介します。

3年間をかけたDXへの取り組み

発表の中で印象的だったエピソードは、下のスライドです。

DXセレクションに応募し、グランプリを受賞する企業ということは、日本において先進的なDXの取り組みを行っている企業ということになりますが、その企業であっても3年間もの時間をかけてDXを進めたとのこと。

  • 第1期:2015年8月~2015年11月く4ヶ月>: 方向性の検討、全体調査、問題点の設定
  • 第2期:2015年12月~2016年6月く7ヶ月>: 業務スリム(事務所)・営業力強化(営業)・品質向上(現場)の3つの視点で内容掘り下げ
  • 第3期:2016年7月~2017年3月く9ヶ月>: 新システムの検討・業者選定・発注(コンサル導入)
  • 第4期:2017年4月~2018年11月く1年8ヶ月>: 新システムの開発・導入

また、第1期、第2期の11ヶ月で方向性の検討や課題の掘り下げを行ない、それまではシステムの検討は未着手となっています。

約1年もの間、システム的な眼に見えるアウトプットは出てこなかったわけですが、経営者の理解があり、小手先のシステム導入ではなく、抜本的なトランスフォーメーションが進められたことが伺えます。

導入したシステムとしては、次のようになっています。

  • 倉庫内無線LAN化によるリアルタイム性の実現
  • Web-EDI等による入出庫指図のデータ化
  • ハンディターミナルとバーコードによる入庫・庫内管理・出庫
  • WEBで在庫情報確認・各帳票(入出庫報告書・請求書)の電子化
  • KPIによる荷主様別の倉庫状況の詳細な分析

ロードマップの策定と開示

長期的なロードマップを作成して全従業員に開示することで、現在はどの位置にいて、どこを目指しているのかといったことを意識して仕事を進めているとのこと。

こういった取り組みは、全社の方向性に統一性・一貫性を持たせるために重要です。

また、全社目標が定められたことで、年間目標、営業所ごとの目標、月次目標、個人目標に落とし込めます。

まとめ

このような成功例を踏まえ、自社の具体的な状況に応じてDXを推進することで、その成功確率を向上させることが可能です。

「DXセレクション」や「DX白書」に掲載された優れた事例から学び、DXの洞察を深めることで、実践のヒントを得られるでしょう。