データと見た目を分けるコツ

PC 上ユーザー操作を記録して自動化するようなツールがあります。

そういったものは、一見便利に見えるかもしれませんが、自動化の方針としてはセンスが悪い場合があります。

人が見たままの形で自動化することは分かりやすいですが、考えが短絡的なのです。

IT に任せて自動化するならば、人が扱いやすいデータ形式ではなく IT が扱いやすい形にしてあげる方が効率化できます。

Excel はデータと見た目が混在したシステム

例えば、Excel は、データベースのようにデータを管理したり集計する機能と、表やグラフを表示する視覚化の機能の両方を持っています。

だから、データの加工も視覚化も全部 Excel 上で完結してしまいたくなります。

その考え方の延長では、自動化もすべて Excel 上でやってしまいがちです。

しかし、データ部分を一旦分離してエクスポートし、別のプログラムで加工・集計して、また Excel にインポートして戻してやる方が効率的な場合があります。

分かりにくいプレゼン

わかりにくいプレゼンテーションになってしまうのも、データと見た目が分離できていないことが原因です。

プレゼンでは、データは話す内容、見た目はプロジェクターなどで写すプレゼン資料となります。

データと見た目を分けられていない人がプレゼン資料を作ると、話す内容をそのままプレゼン資料に書いてしまい、文字ばかりのプレゼン資料になってしまったり、プレゼン資料をひたすら読み上げるだけの発表になってしまいます。

話す内容を書いた自分用の資料と、見た目に分かりやすい聴衆用の資料とを分けて作ると、分かりやすいプレゼンになります。

ホームページはデータと見た目がうまく分離されている

データと見た目を分けた構造になっているのが 、ホームページです。

ホームページは、HTML というコンテンツと構造を書く部分と、CSS という見た目を整える部分に分かれています。

だから、見た目を変える場合は、CSS を変更するだけでよく、HTML には影響を与えません。

逆に、見た目を除いたコンテンツの部分が HTML に集約されているので、このデータは、音声読み上げに使いやすかったり、電子書籍化などに再利用しやすい構造になっています。

終わりに

データと見た目を分けることを意識してみると、効率化がはかどります。

見た目が必要のない工程であれば、見た目を排除することで扱いやすいデータになります。

加工が終わった後に、見た目を整えればよいのです。